お酒をこぼした時

もしもお酒をこぼしてしまったら。焦らず、スマートに振る舞うための「大人のトラブル対応」

著者: hik

アクシデントこそ、スマートに

静かなバーのカウンターで、手が滑ってグラスを倒してしまう。
誰もが経験したくない瞬間ですが、お酒の場にアクシデントは付き物です。
大切なのは、その後の振る舞いです。
真っ赤になって平謝りしたり、逆にパニックになって周囲を騒がせたりするのは避けたいもの。
一流の客として、どう対処すべきか。その正解をお伝えします。

1. 優先順位は「自分の片付け」より「相手の気遣い」

お酒をこぼした瞬間、ついつい自分の服や目の前の汚れを拭きたくなります。
しかし、まずは隣の方や同席者に飛沫が飛んでいないかを確認し、一言「失礼いたしました、大丈夫でしょうか?」と声をかけてください。
自分の失敗をカバーすることより、周囲への配慮を優先する。
その余裕こそが、大人の振る舞いの第一歩です。

2. 「紙ナプキンの山」は作らない

慌てて手元の紙ナプキンを束で掴み、すべて使って吸い取ろうとする方がいますが、これはあまりお勧めしません。
実は、紙ナプキンでは吸収量に限界があり、大量のゴミが出るだけで根本的な解決になりません。
また、お店の大切な備品を一度に使い切ってしまうのも、あまりスマートとは言えません。
カウンター内には必ず専用の台拭きやタオルが用意されています。

3. プロの手に委ねる(バーテンダーを呼ぶ)

自分ですべてを解決しようとせず、速やかにバーテンダーを呼びましょう。
「申し訳ありません、こぼしてしまいました」と一言添えるだけで十分です。
プロは慣れています。手際よく布巾で吸い取り、カウンターの隙間に入った水分まで綺麗にしてくれます。
この時、過剰に手伝おうとして手を出すより、バーテンダーが作業しやすいように少し身を引くのが「通」の気遣いです。

お酒をこぼした時にバーテンダーを呼ぶ

4. 汚れには「炭酸水」という知恵

もし服に少しお酒がついてしまったら、バーテンダーに「少し炭酸水をいただけますか?」と聞いてみてください。
バーには「バーガン(ソーダガン)」があり、新鮮な炭酸水が常備されています。
炭酸の気泡が繊維の間に入り込んだ汚れを浮き上がらせてくれるため、普通の水で叩くよりもずっと綺麗に落ちる場合があります。
(※もちろん、デリケートな素材の場合は無理をせず、プロのクリーニングに任せる前提で応急処置として活用しましょう)

ソーダ水で一時対処

結びに

失敗をした時こそ、その人の本質が見えるものです。
慌てず、騒がず、最小限の動きで店側に委ねる。
そして落ち着いたら、新しい一杯を注文して、また静かに夜の続きを楽しんでください。
その立ち居振る舞いこそが、バーという空間の格を保つことにつながります。